Google Wifiが1,000円で投げ売られているのに遭遇し、使う当てもないのに確保してOpenWrtを入れて性能を軽くチェックしてから戸棚にしまう、という全く無駄なルーチンをまたもや敢行してしまったので、簡単なメモを残しておく。
ハードウェア所感
- CPU4コアでメモリ512Mにストレージは4GB(実際には3.4GB程度)を有する。大抵のことはできるだろう
- Wifiは2.4GHzと5GHzが一系統ずつ。5GHz側はMIMO2x2で最大リンク速度866Mbpsと、無線周りは特に見るべきものはない普通スペックである
- コンパクトで上品なデザインは流石のGoogleデバイスである。売り文句のとおり、部屋の見えるところに置いても全然違和感がない。黒い弁当箱や巨大昆虫的な他社ルーターとは一線を画している
OpenWrtのインストール
特に難しくはないと思うが、本機種に独特のステップが多く、少々手間はかかる。毎度のことだがこの手順を確立してくれた有志の皆さんに感謝。USB周りの機器の相性とかUSBメモリ作成作業あたりがハマりポイントになるかもしれない。詳細な手順は公式サイトに書かれているのでここでは割愛して要点だけメモしておくと
- 作業用機器の用意
- 本体の初期化
- まず最初に本体を初期化せねばならない。初期化用のツール(OnHub Recovery Utility)を使って作業用USBメモリを作成して初期化する流れ。私は未使用品を入手してオフィシャルファームを一度も起動することなく直接OpenWrtを導入しに行ったので、このステップは飛ばした
- まず最初に本体を初期化せねばならない。初期化用のツール(OnHub Recovery Utility)を使って作業用USBメモリを作成して初期化する流れ。私は未使用品を入手してオフィシャルファームを一度も起動することなく直接OpenWrtを導入しに行ったので、このステップは飛ばした
- OpenWrt導入
- 公式からfactory.binをダウンロードしてUSBメモリに焼いておく。このメモリを使って本体をUSBブートさせてOpenWrtをインストールする
- ケースを開封することになるが、外しやすい。ネジを一本外して外殻の隙間からツメ部分を軽くこじれば素直に開く。Youtubeの動画が分かりやすい
- シリアルコンソールには入らず、特定のタイミングで基板上のデバッグスイッチを押していくというお作法で導入する。押すパターンはシンプルでシビアなタイミングが問われるわけでもないので簡単である
- 無事OpenWrtが起動したら、SSHコンソール経由でsquashfsイメージをddで書き込んで終了。ストレージを4GBにフル拡張したいならここで併せて実行しておく
OpenWrt機としての所感
- Wifi性能が送受信どちらもまずまず良い。エンタープライズ用のMerakiや、巨大アンテナ装備のWXR-2533DHPあたりには及ばないが、かなり近いレベル。コンパクトな筐体に完全内装アンテナでこの性能はさすがGoogleというべきか。ほぼ同じハードウェアでサイズも近い某◯二ーのNCP-HG100とは雲泥の差である。なぜなのか
- ストレージはインストール直後で90MB弱ある。拡張せずとも結構広い
- 給電がUSB-Cの5Vなので、そこら辺に転がっているであろうスマホ用のUSB充電器で動かせる。必要出力は3A(最大15W)とされているが、OpenWrtでは2Aで普通に動いた
- 風を通すためのスリットもないコンパクトなファンレスボディだが、発熱は程よく抑えられている
- 5GHzのみ稼働状態でアイドル時の消費電力は3W程度
まとめ
- はっきり言って良デバイス。
- 筐体がコンパクトで場所を取らず、さらにデザインが上品。OpenWrt機としては随一ではあるまいか (OpenWrt化を敢行するような誤家庭でデザインが問われるかどうかはさておき)
- 小さい割にはWifi送受信の性能が高く、期待以上に広い面積をカバーできる。トップスピードは控えめだが、安定した通信品質が期待できる
- 省電力で発熱控えめ。良く考えられたハードウェアである
- 4GBと広いストレージスペース
近頃は中古価格も下がり、2,000円前後で転がっているので遊びやすい。ハードウェアスペック自体は同じくオクで安く出ているNCP-HG100とほぼ同等だが、SIMを挿さずWifi運用オンリーならば圧倒的にこっちがオススメである。